分解  PART7  2000/05/07

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カムキャップのボルトは事前にカムキャップがヘッドにあたる

程度(トルクはまだかかっていない程度)まですべてのボルト

を徐々に締め付けておいてから、トルクをかけるようにしましょう。

いきなり締め付けトルクを一点にかけてしまうとバルブがリフト

している所がありますから、カムシャフトに負担をかけてしまいます。

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本締めの締め付けトルクは

    8mmボルト 0.8〜1.4kg−m

  8mmボルト 2.0〜2.4kg−m

内側から外側へ対角線状に締め付けていきます。

ヘッドカバー締め付け用のスタッドボルトがありますから、

ラチェットタイプのトルクレンチを使用する場合はディープ

ソケットと呼ばれる長いタイプのソケットを使用すると良いでしょう。

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一番リヤ側のカムキャップボルトは頭10ミリのM6サイズの

ボルトとなっています。IN側、EX側で長さが違いますから

注意しましょう。長さがわからなくなったりした場合は

ボルトを差してみて、突き出し高さが一致するボルトを

探して挿入すると良いでしょう。

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VTECの元、スプールバルブを組み付けます。分解時も

説明しましたが、スプールバルブに入るオイルをシール

しているゴムパッキンが、劣化してオイル漏れを起こして

いることがありますので、交換して新品を組み付けること

をお勧めします。

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これでカムシャフトまで組みあがりました。ここから、タイミング

ベルトを張っていく作業となります。タイミングベルトの組み付け

はバルブタイミングに影響する所ですから慎重な作業をしましょう。

現時点でクランクの1番シリンダ−圧縮上死点とカムシャフトの

位置を再確認しておきます。

1番シリンダー圧縮上死点はカムシャフトプーリーの”UP”マーク

をIN側、EX側とも上にして、TDCマークの溝をタイミングベルト

バックカバーの合わせマークと合わせる。

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テンショナ−を組み付けます。テンショナ−のベアリングは

長期間使用すると音がでたりします。あまり高い部品では

無い為交換することをお勧め致します。車載された状態でも

ここまで分解するには大変ですからね。ここでは、張りの

調整が終わるまで緩めた状態にしておきます。

このテンショナーが緩んでしまうとタイミングベルトが緩み、

バルブタイミングがずれてしまったり、ひどければバルブと

ピストンがぶつかると言うことも考えられます。

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タイミングベルトを組み付けます。1番シリンダーの上死点

を確認して、まずタイミングベルトをギヤの山に合わせながら

取りつけます。クランクのタイミングギヤには回り止めの

キーがちゃんと入っていることを確認しましょう。

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エキゾースト側のカムプーリーもギヤの山を合わせながら

取りつけます。このとき、一番シリンダーのエキゾースト

バルブが正規の位置になっていることも確認し、更にクランク

からタイミングベルトを張った状態にして組みつけていきます。

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カムプーリーの合わせマークを確認すればOKですね。

分解時にマーカー等で自分なりに合いマークを作っておくと

わかりやすいかもしれません。一番上に来る部分にマーキング

などをしておくのも良いでしょう。

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エキゾースト側から、タイミングベルトを張った状態で、今度は

インテーク側を合わせていきます。インテーク側も合いマークの

位置を確認しておきます。タイミングベルトがたるまない状態で

エキゾースト、インテークの順に組みつけていけば、ずれが生じ

にくくなるはずです。

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インテーク側からウォーターポンプ側に張りを保ったまま、

写真は手で隠れてしまっていますがテンショナ−に通し、

ウォーターポンプのギヤにタイミングベルトを横からスライド

させるように挿入します。ウォーターポンプのギヤは若干

テーパー状になっていて挿入しやすくなっています。

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テンショナ−がスライドするときの支点となるピンが確実に

入っていてスプリングもしっかり引っかかっていればテンショナ−

ボルトを緩めることでタイミングベルトの張りをしっかり組み

付けることが出来ます。

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テンショナ−ボルトを緩めている状態でクランクを回転方向に

約90°位まわします。要するに、半時計回りと言うことですね。

クランクボルトは緩める方向になりますので軽く締め付けて

おきましょう。クランクプーリーがまだ取りついていないので

本締めはまだしない状態です。

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クランクを正回転で回すことでテンショナ−が効いてタイミング

ベルトは張った状態になるはずです。この状態でテンショナ−

ボルトを規定トルク5.0〜6.0kg−mで締め付けます。

張りが無いようならテンショナ−の取りつけを確認しましょう。

ベルトの張り調整はスプリング自動調整式のためスプリング

力意外の力をかけて張ってはいけません。

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タイミングベルトの張りはこれでOKのです。タイミングベルト

カバーを取りつけます。手順として飛ばしてしまいましたが

フロント側のエンジンマウントも忘れないように組みつけて

おいてください。カバーを取りつけると締められないボルトが

出てきます。

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タイミングベルトカバーのボルトを締め付けます。タイミング

ベルトはすでに固定してありますがまだ、完全にバルブ

タイミングが合っているかは、まだわかりません。クランク

プーリーとこのタイミングベルトカバーに刻印してある

上死点位置を合わせてから確認をしていきます。

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