分解 PART8 2000/05/17
タペットクリアランスを調整します。ロッカーアームの調整
ボルトを動かすためにロックナットを緩めます。カムシャフト
がバルブをリフトさせていない状態で調整を行います。各
バルブともリフトしていない状態にクランクを回転させて
すべてバルブのタペットクリアランスを合わせます。
ロッカーアームのアジャストボルトはマイナスドライバーを
締めたり緩めたりすることでクリアランスを調整することが
出来るようになっています。シックネスゲージを使って
IN(冷間) 0.15〜0.19mm
EX(冷間) 0.17〜0.21mmに入るように調整します。
規定トルク 1.6〜2.4kg−m でロックナットを締め
つけてOKですが、このナットを締めつける際にタペット
クリアランスが変化することがあります。要するにアジャスト
ボルトも一緒に動いてしまうことがあるので、再度タペット
クリアランスが規定値に入っているか必ず確認しましょう。
クランクプーリーを取りつける際には、回り止めとなるキーを
忘れずに挿入しておきます。無くしやすいパーツですから
気をつけましょう。クランクプーリーにも溝が切ってあります
から一致するようにクランクプーリーを組み付けます。
タイミングベルトカバーの指差し部分はキャップになっていて
取り外すことが出来ます。キャップを取り外すことにより、
テンショナ−のボルトに工具が差せるようになっています。
クランクプーリーを取りつけた後は、この部分でテンショナ−
の張りの調整を行ないます。
クランクプーリーの上死点マークとタイミングベルトカバーの
上死点マークを合わせます。カバー側の上死点マークは
凸状になっている線です。クランクプーリー側の上死点マークは
白色の線で表示されています。ちなみに赤色の方は
点火時期調整用のマークとなります。
クランクプーりーで上死点を確認したときに、カムプーリーが
IN・EXとも合いマークがあっている状態になっていれば
バルブタイミングは正規の位置であることになります。
あっていない場合はクランク上死点のまま、カムプーリー側
で合わせた方が間違いは少ないでしょう。
タイミングがあっていなかった場合は、サービスホール
(キャップ)の部分でテンショナ−ボルトを緩めると
タイミングベルトも緩むはずですから、この状態でカムプーリー
にはまっているタイミングベルトをスライドさせて一端外し、
正確な位置までカムプーリーを回転させて合わせていきます。
タイミングが合ったらクランクをエンジン回転方向に回し、
テンショナ−ボルトを規定トルクで締めつけ、タイミングの
再確認とバルブとピストンがぶつからないか等を確認します。
ぶつかっているのに無理に回さないようにロス無く回ること
を確認しておきます。
最後にヘッドカバーを組み付けますが、ヘッドカバーの
ゴムパッキンもオイル漏れがひどいようならいくらもしない
部品ですから交換しておきましょう。指差し部分のような
エッジになっている個所は液体パッキンを塗布すること
になっています。
液体パッキンを塗ったらヘッドカバーを組み付けます。
プラグ部分もゴムパッキンがありますので、落とさないよう
に注意しましょう。手順を飛ばしてしまいましたがミドルカバー
を先に取りつけておくのを忘れずに。
ヘッドカバー取りつけボルト部分はオイルをシールするために
ゴムが入っているワッシャーを組み付けます。ゴムが硬化
していたり、裂けていたりすることがありますから、この部品
も高い部品ではないですから交換しておいた方がエンジン
ルームを汚さなくて良いのではないでしょうか。
ヘッドカバー取りつけナットを締め付けます。プラグも装着しましょう。
ヘッドカバーの取りつけナット等を組み付ける前にプラグを
差しておいた方がシリンダー内部に物を落とさなくて済む
かもしれませんね!!
ディストリビューターを組み付けます。カムシャフトに入って
いるオフセットしている切り欠きを合わせるようにして組み
付けます(分解手順参照)。更に分解時に付けたタガネに
よるマーキングを目安に組み付けると良いでしょう。
プラグカバーを組みつけて完成です。当然プラグキャップを
1番から順に間違えないように差しこんでおいてくださいね!!
後は補記類、インマニ、エキマニ、ハーネス等を組み付ければ
完成ですね。エンジン始動の際にはプラグを外してクランキング
(スターターを回す)して、油圧を必ず上げてからエンジンを
かけるようにしてください。
以上で終了です。後日校正して完成とします。