分解  PART3  2000/02/16

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やっとピストンが見えてきました。ピストンが入るスリーブの

外周がウォータージャケットとなります。抜けきっていない

冷却水が、まだ残っていることが多いので、自分や地面が

水浸しになる前に横にして抜いておきましょう。

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オイルパンのボルト、ナットをはずします。エンジン台があると

写真のように逆さにするなどの作業がしやすいのでお勧めです。

しかもかなり今は安価になっていますので、場所は取りますが、

ひとつ購入しておくと便利かもしれません。オイルパンの

取りつけボルトは数が多いのでなくさないように注意しましょう。

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オイルパンも液体パッキンがくっついている場合がほとんどですので、

事前にプラスチックハンマー等で軽く叩いて剥離させておきます。

初歩的なことですが、くれぐれもオイルの抜き忘れが無いように注意しましょう。

冷却水は回避できてもオイルを回避できなくてはもっとひどいですから…。

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オイルパンが外れるとオイルストレーナーとバッフルプレートが

見えてきました。頭10ミリのボルトをすべて外して取り外します。

ボルト等をシリンダーの中に落としてしまわないように注意しましょう。

わからずにクランクをまわすとシリンダーまで傷だらけになってしまいます。

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オイルパンにもオイルの片より防止のプレートが付いています。

コーナリングの際に完全にオイルが偏ってしまったら、

オイルストレーナよりオイルが吸えなくて、オイルが供給されず、

焼き付きなどの原因になるのだろうと言うことがわかりますね。

最近は立派なプレートが付いていますね。

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ストレーナー、バッフルプレートを外すとコンロッドとクランクシャフト

が見えてきました。ブロック前方のフロントカバーと後方のリヤカバーの

ブロックとの合わせ部分には液体パッキンが塗ってあります。

オイル漏れ防止に、組み付ける際は塗布する場所も確認

しながら脱着しましょう。

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シリンダーの一番下の部分にピストン冷却用のオイルジェット

がそれぞれ取りついています。曲がりや割れが無いことを

確認しながら取り外します。ピストンを抜くときに邪魔になる

ため取り外しておきましょう。オイルジェットより吹き出るオイル

により、ピストンの内側より冷却されます。これによりピストン

の寿命が長くなります。ただし、ピストンが上下しているときに

かかるため、フリクションの増大になります。寿命をかなり犠牲

にして、オイルジェットに栓をすれば馬力は上がりますが、

安易にこのようなことはしないようにお願いします。

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ピストンを取り外す際に、ピストンリングやピストンに傷を

つけないようにシリンダ上部のカーボンを除去しておきます。

このようにすることによりピストンが抜けやすくなります。

3M社製のスコッチブライト等(台所用の固めのスポンジでもOK)

にオイルを染み込ませて使うと良いでしょう。

削りすぎに注意してください。ボアアップ?しても圧縮が

下がるだけですよ!!

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コンロッドに何番シリンダーかわかるようにマーキングを施します。

マーキングは今回、ポンチで行いました。(F1のチタンコンロッド

ではNGです。そこに応力が集中して壊れる原因になります。)

不滅インクなどでマーキングがベストでしょう。

コンロッドキャップ側にも同じようにマーキングをしておきます。

コンロッドも真円を要求するため共加工となっていますので、

バラバラにならないように注意して保管しましょう。

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コンロッドの締め付けナットを緩めるときはピストンを

下死点部分(ブロックに一番もぐりこんだ状態)に持って

くると作業性が一番良いでしょう。

ピストンを抜くときもシリンダー内に傷をつけないで抜くことが

容易な場所となるため1番・4番、2番・3番とセットで作業すると良いでしょう。

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コンロッドキャップを慎重にとりはずす。

コンロッドキャップが外れました。コンロッドメタルが取りついて

いますのでクランクシャフトとのあたり等を確認しておきます。

メタルのまわり止めとなる爪部分がありますので、コンロッドの

取りつけ向きを確認しておきましょう。(何度も言うようですが

確認しながら外すことが基本です。)

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コンロッドボルトをハンマーの柄の部分等で押しながらピストン

を抜きます。シリンダー内壁に傷をつけないように慎重に作業しましょう。

コンロッドボルトの径にあったビニールホース等を、差しこんでから

作業すると傷をつけずに作業できるでしょう。

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